まったくこの会社のトップは何を考えているんでしょうか。深々と高橋まつりさんの遺族に頭を下げたのは何だったのか? そもそも企業の責任をなんだと考えているんだ?
まさか「50万払えばいいんだから」(17年の有罪判決時の罰金)と軽く見た? あるいは「見つかったら『労働環境改革に注力していきます』と言えばいい」と考えた? あれだけ日本中から注目された裁判だったのに。怒りしか湧いてきません。
電通はこれまでも労基法違反を繰り返し、大切な命を奪ってきました。
そして、15年の高橋まつりさん事件です。労働基準法が何のためにあるのか? 法律違反の責任は誰にあるのか? 分かっているのでしょうか。
違法を繰り返すマインドの根っこには、人をコストとしてしか見ない非人格化思想がある。「別に死ななきゃいいだろ?」くらいにしか思っていない。そうとしか私には思えません。
ただその一方で、残業規制が厳しくなったことに不満を言う人たちを、これまで何度も見てきました。
「夜中まで働きたい人もいるんだから、残業規制っておかしいよ」
「多様性っていいながら、国に残業時間を一律に決められるって納得できない」
「残業減らされると給料減る。やめてほしい」
などなど。
私はその度に「どんなにやる気があっても、仕事が好きでも、長時間労働をして睡眠時間が削られると、脳疾患や心疾患を引き起こす。『月80時間以上残業しています』と胸を張る人は、たまたま生き残っているだけ。いつ死んでもおかしくない。明日死ぬかもしれませんよ!」と脅してきました。
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