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「責任と権限の委譲」問題、どのようにすれば解決するのかケースで学ぶ(1/5 ページ)

» 2019年12月20日 08時00分 公開
[ITmedia]

 ベンチャー企業のように社長が創業者かつオーナーである場合、トップダウン型のマネジメントが一般的だ。トップダウンの良い点は、何より意思決定が早いことである。ベンチャー企業や中小企業が大手企業に対して優位に立てる点は、このスピード感にある。

 一方で、組織が大きくなるにつれ、トップダウン型のマネジメントには限界が生じる。有名な「グレイナーの成長モデル」で言うところの「統率の危機」がこれに当たる。トップ1人による統率が限界をむかえ、組織が機能分散し、それぞれの組織を指揮するリーダーが必要となる。

グレイナーの成長モデル

 しかし、この段階でつまづき、成長が鈍化する企業は少なくない。多くのケースで、「責任と権限の委譲」がうまく行かないことがその要因となっている。本コラムでは、トップダウン型組織からの脱却を図ろうとする組織の変革ストーリーを取り上げ、組織が成長ステージを上がるためのカギを考えていきたいと思う。

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