――前回はいわゆる「採用活動」という形ではなかったんですね
浦山: そのときのイベントは「KDDI INNOVATION MAKERS」というものです。このイベントの主幹は人事なのですが、「採用イベント」ということを銘打っているものではありません。
「採用イベント感」を出してしまうと、どうしても役職の説明であるとか、面接会みたいな形になってしまいます。そうではなく、KDDIが目指している姿や世界観、また先端領域での事業などを説明することを目的にしているイベントです。
実際、前回採用したメンバーも当初は転職する気がなく、純粋にイベントへの興味を持って情報収集の一環として参加していたそうです。
秋津: 前回はキャリア志向の「転職顕在層」を狙うのではなく「潜在層」を狙いました。やはり「顕在層」だと、転職することが前提なので、募集しているポジションに自分がマッチしているかどうかを考えがちです。これまでにないビジネスを創出するためには、ポストではなく「やりたいこと」を中心に据えた人を採りたいと考えていました。ただ「転職したい」と思っている人を狙っていないため、実際に採用できるかは少し心配していました。
ふたを開けてみれば、1人採用することができたのですが、やはりイベント主体だと間口が狭いこともあり、今回は「採用活動」として行うことにしました。ただ、イベントも興味関心を持ってもらうためのフックとして残しています。
――今回はどういった人材から応募が来ているのでしょうか
浦山: レベルが高い、低いというよりも、まずバリエーションの広さを強調したいと思います。年代としては、20代前半〜50代までいらっしゃいます。また、学生で在学中にアプリを作っている人や、現在は官公庁に勤めている人まで、本当に幅広いところから応募があります。
採用では、新規事業を立ち上げられる素養があるかどうかや、その事業をKDDIで実現する意味などを重視しています。従って、エントリーシートに書いてあるプランが素晴らしいかどうかというよりも、ディスカッションを通してお互いのゴールイメージをどれだけすり合わせられるかといった点も大事に考えています。
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