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テレワークで浮いた時間、どうする? 誰にも文句を言わせない「サボり方」を伝授するためになる「サボり方」講座(5/5 ページ)

» 2020年03月27日 05時00分 公開
[横山信弘ITmedia]
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適度なストレスも必要

 そうすれば、「ヤーキーズ・ドットソンの法則」も働く。「ヤーキーズ・ドットソンの法則」とは大ざっぱにいえば、「人間は適度なストレスを感じているときが、最もパフォーマンスが高い」と証明した法則である。過剰なストレスはもちろんいけないが、過小なストレスも良くないといわれている。ゲームをしているわけでもないし、雑誌を読んでいるわけでもない。なのに、何となくダラダラ仕事をしてしまう経験は誰しもあるだろう。

 つまり、オフィスにいたら【7時間】で終わった仕事が、在宅勤務だと【8時間】や【9時間】もかかってしまう、ということもあり得るのだ。せっかく効率的に働くためのテレワークが、これでは台無しだ。テレワークをする場合、自分が「自立型」なのか、言葉は悪いが「ストレス依存型」なのか。このことを頭に入れておいた方がいいだろう。

 話を戻そう。びっしりと「やるべきこと」をスケジュールに入れておけば、自分の姿は見られなくても、自分のスケジュールが全社に共有されている。自然と「適度な緊張感」が生まれる。そのため、仕事のパフォーマンスもアップする。

 そうやって【7時間】かかる仕事を【5時間】程度でやってしまえばいいのだ。そうすればトータル【2時間】、オフィスにいたら「サボっている」と指摘されるような時間を手に入れることができる。この時間があれば、先述した月間計画や週間計画のメンテナンスであったり、現在設定している成果指標が、本当に目標を達成させるための指標としてふさわしいかを確認できるはずだ。

テレワークするなら、家以外で

 最後に、一般的なサラリーマンにアドバイスしたいことがある。それは、コロナウイルスが沈静化したら、できるかぎり在宅勤務はやめよう、ということだ。

 冒頭に書いたように、テレワークは遠隔地で行う働き方なのだから、カフェやコワーキングスペースなど、自宅ではない別の場所でやってもいい。だから、テレワークするにしてもできるだけ自宅以外ですべきだ。

 自宅にいると、顔を見られるたびに、家にいる人が「用事」を思い付くからだ。「ちょっと洗濯物を入れてくれない? 5分で終わるから、それぐらいいいじゃない」「宅配便が来たから出てよ! いま手を離せないんだから」と言われ、適度なストレスどころか、過度なストレスを感じ、煩わしい気持ちになることもある。

 いずれにしても、テレワークをしていたら、頑張った分だけ、自分の自由な時間を生み出すことができる。その時間を使って遊んではいけないが、オフィスにいると「サボるな」といわれるようなことに、時間を費やすことができるだろう。テレワークを利用し、「自立型人財」に磨きをかけてもらいたいと思う。

著者プロフィール・横山信弘(よこやまのぶひろ)

企業の現場に入り、目標を「絶対達成」させるコンサルタント。最低でも目標を達成させる「予材管理」の理論を体系的に整理し、仕組みを構築した考案者として知られる。12年間で1000回以上の関連セミナーや講演、書籍やコラムを通じ「予材管理」の普及に力を注いできた。NTTドコモ、ソフトバンク、サントリーなどの大企業から中小企業にいたるまで、200社以上を支援した実績を持つ。「絶対達成マインドのつくり方」「絶対達成バイブル」など「絶対達成」シリーズの著者であり、著書の多くは、中国、韓国、台湾で翻訳版が発売されている。

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