しかしながら、日本では感情労働が「おもてなし」に都合よくすり替えられてしまっているのです。本来であれば、従業員のサービスや感情コントロールの訓練と教育を行ったり、感情労働分の賃金を上乗せしたりするなど、お客さまを満足させるための投資が欠かせないのに、「おもてなし」という言葉を使うことで、感情が切り売りされ、「決してタダじゃないサービス」が、タダにされてしまっています。
2012年にスカイマークが、「スカイマーク・サービスコンセプト」という冊子を座席のシートポケットに入れ、顧客からのクレームで回収するという事態に至ったときもそうでした。
冊子には、
などと書かれ、大バッシングが起き、メディアもスカイマークをたたきまくりました。
でも、これでいいのです! 当時、私はコラムでも取り上げ、「オ〜、よくぞここまで言い切った!」と褒めたたえていましたが、このサービスコンセプトこそが搭乗料金の値下げにつながっているというロジックが成立するわけですから、全く問題ないのです。
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