もちろん、GAFAMが未来永劫にわたって繁栄することはないだろう。米国が中国の通信機器大手ファーウェイを締め出そうとしていることはすでに多くの人が知っている。その結果ファーウェイの一部端末はGMS(Google Mobile Service)に非対応で、Google Playストアのアプリが使えない。
ファーウェイは米国の措置に対抗して、自社製OSであるHarmonyOSを準備中であると公表している。これがAndroidを代替するOSになるかは不明だが、完全に締め出しを食らえばそうならざるを得ないだろう。今後、中国発の新しいスマートフォンOSが生まれ、将来的にAndroidやiOSを喰ってしまう可能性もゼロではない。
つまりネット上の「新しい大陸」をめぐる争いが、国を巻き込んで発生する可能性まで出てきたことになる。
コロナによって多くの人の意識が変わり、結果的にネット上の「新しい大陸」は目に見えて拡がった。それが株価にも反映されている。
IT、つまりインフォメーション・テクノロジーは今、電話や手紙といった情報通信の代替にとどまらず、あらゆる領域を飲みこもうとしている。「通信技術が発達すると、航空会社と競合する」などと、一昔前に予想できた人はいるだろうか。もちろん、必ずしもいい話ばかりでないことは、SNSに端を発するトラブルを見ても分かる通りだ。
風が吹いたら次は何が起こるのか? コロナ禍の後に吹くであろう風に注目したい。
保険を売らず有料相談を提供するファイナンシャルプランナー。住宅を中心に保険・投資・家計のトータルレッスンを提供。対面で行う共働き夫婦向けのアドバイスを得意とする。「損得よりリスク」が口癖。日経DUAL、東洋経済等で執筆。雑誌、新聞、テレビの取材等も多数。著書に「住宅ローンのしあわせな借り方、返し方(日経BP)」。マネー・ビジネス・経済の専門家が集うメディア、シェアーズカフェ・オンライン編集長も務める。お金より料理が好きな79年生まれ。
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