「倍返しより転職しろ」「メガバンクは修羅の世界」半沢直樹にはまる中国人の突っ込み浦上早苗「中国式ニューエコノミー」(4/6 ページ)

» 2020年08月20日 16時00分 公開
[浦上早苗ITmedia]

ITスタートアップの買収額1500億円は寂しい

 劉さんの言葉を反映するように、「半沢直樹」を観るための解説ブログも日々増えている。19年に日本テレビで放映されたドラマ「あなたの番です」が、多くのSNSでの考察によって盛り上がりに拍車をかけたのと似た状況だ。

豆瓣での「あなたの番です」の評価は7.7(リンク

 「土下座(どげざ):行跪拜礼」「ブチ:接頭詞、表示程度深」など、回ごとの特殊な単語を解説するブログもある。

 あるIT企業のエンジニアは自身のブログで、半沢直樹がIT大手の「電脳雑技集団」による同業「東京スパイラル」の買収案件に関わる場面について、想定買収額が1500億円という点に「その額が高額案件と考えられているのが寂しい」と記した。同氏は「13年に(メッセージアプリのWeChatを運営する)テンセント(騰訊)や(検索大手の)バイドゥ(百度)が、エッジの効いたITスタートアップを買収していた時期と構図も買収金額もよく似ている。中国ではもう、面白いスタートアップは1500億円くらいでは買収できなくなっている。QRコードを生み出し、3Gでは世界の先頭を走り、ヤフージャパンは00年代始めにアジア最大のポータルサイトだったのに、日本のIT企業は取り残されてしまった」と嘆いた。

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