ニューノーマルの旅行にはいくつかの特徴がある。1つ目は前述したように、オンライン予約・決済の浸透だ。中国は生活のさまざまなシーンで事前の段取りや調整がされない傾向にあるが、3密回避で事前予約が一般化し、国民のライフスタイルに大きな変化をもたらしつつある。
2つ目は、武漢を中心とした湖北省への“応援旅行”の動き。世界で最初にロックダウンが行われた武漢市は官民共同で観光キャンペーンを展開している。1800年の歴史を持つ楼閣「黄鶴楼」は1985年の一般公開後初めて、夜間のライトアップを実施。湖北省の30カ所の観光施設の1、2日の入場者は前年並みののべ31万1000人、観光収入は前年比85.5%まで回復した。
そして3つ目は、国民自ら「密を避ける」動きだ。シートリップによると、ミャンマーやインド、ブータン、ネパールと国境を接し、自然の民族色が豊かなチベット自治区のラサ市の、宿泊予約件数は前年同期比6倍に増えた。ツアーも少人数が中心だ。
検索ポータル最大手のバイドゥ(百度)によると、9月28日までの1週間で、「国内旅行」での検索数は23倍に増え、「近隣旅行」「ドライブ」も増えた。一方で、「海外旅行」「ツアー」の検索数は大きく落ちた。
バイドゥ(百度)によると、検索増加があったのは「国内旅行」「近隣旅行」「ドライブ」、減少したのは「海外旅行」「ツアー」
バイトダンスとオラクルの説明にズレ〜 TikTokは米中どちらの企業なのか
中国バイトダンスのショート動画アプリ「TikTok」と、米オラクル、米ウォルマートとの技術提携案が今月19日、トランプ大統領の「原則承認」を受けた。しかし、バイトダンス、米企業2社の発表文のニュアンスにずれが生じており、TikTok新会社の立ち位置を巡り、憶測や波乱の芽を生んでいる。
中国は空前の猫ブーム。中国ネコノミクスが生んだ、利回り10%の「エア猫投資詐欺」
猫による経済効果は、日本では2016年に2兆円超との試算があったが、中国は空前の猫ブームで、日本よりはるかに大きな中国版ネコノミクスが形成されている。猫SNSや猫ゲーム、デジタルコンテンツ市場に加え、今年8月には大規模な「エア猫投資詐欺」が発生。今回は、この投資詐欺の全貌と背景をお伝えしたい。
アリババとシャオミの寵愛受けた「小鵬汽車」が描く“呂布”テスラを倒す道
コロナ禍を機に活気づく中国のEV業界。米市場へ上場した中国EVメーカーには、2018年上場の蔚来汽車(NIO)、20年7月30日上場の理想汽車、そして8月27日に米ニューヨーク証券取引所へ上場した小鵬汽車がある。小鵬汽車の何小鵬CEOは6月、三国志の呂布にテスラのイーロン・マスクCEOを、そして呂布と戦う3人に米上場3社のCEOを例えた投稿を行った。ここでは同氏の投稿の意図を紐解いていく。
「倍返しより転職しろ」「メガバンクは修羅の世界」半沢直樹にはまる中国人の突っ込み
TBSドラマ「半沢直樹」の続編が中国でもブームで、中国最大の書籍・ドラマレビューサイトでは、10点満点で9.4点をマーク。「勧善懲悪」の分かりやすさが幅広く人気を集める理由だが、結果として、日本の企業文化に対する衝撃や誤解も視聴者から湧きあがっている。ここでは、中国のSNSやブログで続出している突っ込みと考察を紹介したい。
米国のWeChat禁止令で「ファーウェイが伸びアップルが失墜」の可能性
トランプ米大統領が8月6日、「TikTok」のバイトダンス、「WeChat(微信)」のテンセントとの取引を、9月下旬から禁止する大統領令に署名した。TikTokは想定内だが、サプライズなのがテンセントだ。WeChatがアプリストアから削除されれば、iPhoneの出荷台数は25%以上減少するとみるアナリストもいる。
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