国慶節に先立つ9月26日、5カ月遅れで北京モーターショーが開幕した。世界の主要モーターショーは軒並み延期・中止されており、2020年に入って世界で最初の大規模モーターショーを開催することで、中国はコロナ禍の収束と経済復興を内外にアピールした。
武漢の封鎖が4月8日に解除され半年。今年の国慶節は例年とは全く違う意味合いを持つことになった。昨年の国慶節期間は中国から約700万人が海外旅行に出掛け、一番人気の渡航先は日本だった。だが、今年は新型コロナの世界的な流行と移動制限で、日本が「Go Toトラベル」による国内旅行を推奨しているように、中国も中国人の国内旅行で経済を回すべく、自治体や企業がさまざまな施策を展開している。オンライン旅行会社大手のシートリップ(携程)は、今年の国慶節にのべ6億人が国内旅行をすると予測している。
2019年の国慶節期間(7日間)の旅行者はのべ7億8200人、国内観光収入は6497億1000万元(約10兆円)だったため、6億人が国内を旅行するとしても人出の回復は7〜8割程度だ。ニューノーマルに入り、有名観光地はオンラインでの入場予約・決済が主流となり、人出の減少は避けられない。その分、どれだけお金を落としてもらうかの勝負となる。
オンライン旅行会社大手のシートリップ(携程)のWeibo(微博)では、毎日おすすめの旅行先を紹介している
- バイトダンスとオラクルの説明にズレ〜 TikTokは米中どちらの企業なのか
中国バイトダンスのショート動画アプリ「TikTok」と、米オラクル、米ウォルマートとの技術提携案が今月19日、トランプ大統領の「原則承認」を受けた。しかし、バイトダンス、米企業2社の発表文のニュアンスにずれが生じており、TikTok新会社の立ち位置を巡り、憶測や波乱の芽を生んでいる。
- 中国は空前の猫ブーム。中国ネコノミクスが生んだ、利回り10%の「エア猫投資詐欺」
猫による経済効果は、日本では2016年に2兆円超との試算があったが、中国は空前の猫ブームで、日本よりはるかに大きな中国版ネコノミクスが形成されている。猫SNSや猫ゲーム、デジタルコンテンツ市場に加え、今年8月には大規模な「エア猫投資詐欺」が発生。今回は、この投資詐欺の全貌と背景をお伝えしたい。
- アリババとシャオミの寵愛受けた「小鵬汽車」が描く“呂布”テスラを倒す道
コロナ禍を機に活気づく中国のEV業界。米市場へ上場した中国EVメーカーには、2018年上場の蔚来汽車(NIO)、20年7月30日上場の理想汽車、そして8月27日に米ニューヨーク証券取引所へ上場した小鵬汽車がある。小鵬汽車の何小鵬CEOは6月、三国志の呂布にテスラのイーロン・マスクCEOを、そして呂布と戦う3人に米上場3社のCEOを例えた投稿を行った。ここでは同氏の投稿の意図を紐解いていく。
- 「倍返しより転職しろ」「メガバンクは修羅の世界」半沢直樹にはまる中国人の突っ込み
TBSドラマ「半沢直樹」の続編が中国でもブームで、中国最大の書籍・ドラマレビューサイトでは、10点満点で9.4点をマーク。「勧善懲悪」の分かりやすさが幅広く人気を集める理由だが、結果として、日本の企業文化に対する衝撃や誤解も視聴者から湧きあがっている。ここでは、中国のSNSやブログで続出している突っ込みと考察を紹介したい。
- 米国のWeChat禁止令で「ファーウェイが伸びアップルが失墜」の可能性
トランプ米大統領が8月6日、「TikTok」のバイトダンス、「WeChat(微信)」のテンセントとの取引を、9月下旬から禁止する大統領令に署名した。TikTokは想定内だが、サプライズなのがテンセントだ。WeChatがアプリストアから削除されれば、iPhoneの出荷台数は25%以上減少するとみるアナリストもいる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.