本記事は『コンタクトレス・アプローチ テレワーク時代の営業の強化書』(著・長尾一洋、KADOKAWA)の中から一部抜粋し、転載したものです。リアルな訪問を減らし成果を挙げる営業手法「コンタクトレス・アプローチ」に関連した、リモートワーク下での「孤独な営業」のこなし方についてお読みください。
セイコーホールディングスが2020年6月に発表した「セイコー時間白書2020」に、「新型コロナウィルス禍により時間意識がどう変化したか」に関する調査結果があります。全国の10(15歳以上)代〜60代の男女1200人を対象に行われたものです。その中の1つに、こんな質問がありました。
「時間に追われていると感じますか」
この質問に対して、リモートワークをしている人の73.0%が「感じている」と答えています。これはリモートワークをしていない人の62.7%にくらべて10ポイント以上高い数字です。
リモートで働くことで、「追われている」というプレッシャーを感じているようなのです。
なぜリモートワークでは、通常よりも「追われている」と感じてしまうのでしょうか。単純に考えれば、上司にあれこれ命じられて動くときの方が「追われている」気分になり、自分で自由に行動を決められる方がのんびりできそうなものです。
その大きな理由は、1日の時間の使い方が「個人の自主性にまかされた」ことにあるのではないかと思います。「今日はここまで」と、誰も声をかけてくれない。
他の人がどうしているのかが、見えない。リモートワークを始めた人たちは、否応なく自主的に動かざるを得ず、責任感の強い日本のビジネスパーソンにとっては、それが「追われている」という感覚につながったのではないでしょうか。
リモートワークがメインとなるコンタクトレス時代には、「自主性」がより求められていきます。自分で考えて、自分で決めて、自分で自分を動かす。そのような「自己管理」あるいは「自立する力」のことを「セルフマネジメント能力」と呼びます。
自分で自分をマネジメントできる力、ということです。
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