――Go To Eatキャンペーンで客数が伸びたそうですね。10月1日〜7日は前週(9月24日〜30日)と比較するとネット予約件数は354.8%、ネット予約人数は285.6%でした。一方でこのキャンペーンにはさまざまな問題点も指摘されていますね。そのあたりを含めてどう考えていますか?
新しいことを始める時は問題もありますが、こういうことで外食産業の復活の道が作れるのであれば、それはきっかけですから、どう生かすかは企業次第なので前向きに捉えてやっています。国の方針に対して当社がどう対応していくのかが大切だと考えています。
――Go To Eatを実施する中で混乱もあったと思いますが?
発表はギリギリでしたので、サイトの登録、チケットのところなどその辺はバタバタしたところはありました。
――業態変更はインパクトがありましたが、居酒屋業態の経営がうまくいかなかった原因は何だと考えていますか?
うまくいかなかった訳ではなく、コロナ前までは、鳥メロ、ミライザカは、5年連続で前年を上回るなど業績は良かったのです。気軽に来られる居酒屋として喜んでもらえていました。ただ、コロナの状況では「何となく飲みに行こう」という来店の仕方が本当になくなりました。コロナ禍においては「ここに行きたい」というニーズがはっきりし、「何となく」のニーズが減って居酒屋としての成り立ちが難しくなりました。
――焼肉食べ放題の業態である「かみむら牧場」は好調だと聞きました。焼肉の和民に業態転換する上で参考にしましたか?
創業者の渡邉美樹会長が「何か変わらない限り勝ち残れない」と話していたのと、「ハレ」のニーズが強くなった状況があります。そのハレの場を提供できるのは焼肉か寿司しかないと思いますが、当社の場合は圧倒的な仕入れ量がある牛肉でした。だからスケールメリットを生かせる焼肉ということになりましたね。
――すしと焼肉というのはトレンドでもあるのですか?
そうだと思います。家族でご飯を食べるときには多くの場合、子どもたちが決定権を持っています。子どもたちが「居酒屋に行こう」とはいわないと思います。そういった面でも焼肉には優位性があります。
――ハレで牛肉という意味では、単価が上がってしまうものの「ステーキ」という選択肢もありますね。
面白い視点ですね。当社では「カタマリ肉ステーキ&サラダバー にくスタ」という業態もやっています。ただ家族で利用いただくことを考えると、ステーキよりもみんなでシェアできる焼肉の方がニーズは高いと感じていました。
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