バルミューダは20年12月16日に東証マザーズ市場に上場し、初値は上場価格の約1.62倍と市場の高い期待を見せつける形となった。上場の約1カ月前となる11月17日に、同社初となるコードレススティッククリーナー「BALMUDA The Cleaner」を発売した。このクリーナーは、これまでの製品とは違う視点で開発されているという。そこで今回は、この従来とは異なる開発フローについて寺尾玄社長にうかがいつつ、バルミューダの人気の秘密に迫る。
バルミューダといえば扇風機やトースターという印象があるが、なぜ今回は掃除機を開発したのか。その点について寺尾社長は「実はBALMUDA The Cleanerは、バルミューダとしては非常に特殊な製品」だと語った。
今までのバルミューダは「社長がやりたいことをやる」というスタンスで製品開発を行ってきたという。例えば、バルミューダの認知を一気に広めた扇風機「GreenFan」は、身体に心地良い風を再現するために開発された。
またオーブントースターの「BALMUDA The Toaster」は、幼い頃に食べたロッジのチーズトーストの感動をトースターで実現したい、朝いつも食べるトーストを感動の味にしたいという体験へのこだわりから、当時では考えられない2万円を超える高級トースターを発表。発売から5年経過した今も同社の人気製品として国内外で評価をウケている。これらはいずれも、寺尾社長の「こういった体験を再現したい」という要望から開発がスタートしたものだ。
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