ワーケーションの導入で気になることは、働くモチベーションや生産性への影響だ。東原氏は「いきいきと働いている人のパフォーマンスは明らかに高いはずだ」とワーケーションの有効性に期待を込める。
同社は、日本マイクロソフトなどが実施する異業種連携によるミレニアル世代を中心とした働き方改革推進コミュニティー「MINDS(Millennial Innovation for the Next Diverse Society)」に参画。多様性のある働き方をどのように実現すべきか考えていく中で、同社は「時間・場所の制約から解放するためには」というテーマのプロジェクトリーダーとして活動。18年末からワーケーションと通常のオフィスワーク時の心理状態の違いを検証した。
調査では5回の観測を行い、3回目のみハワイでのワーケーションを実施。その結果「仕事に対するストレス」や「上司との関係性」という項目は、ワーケーション実施時はポジティブな効果が見られ、「今の会社で働きたいと思うか」「プライベート・私生活は充実しているか」という質問はワーケーション実施以降もポジティブな効果が出る結果になったという。
「ワーケーションは毎日行うわけではないので、生産性を求める必要があるか分からない。年に数回のワーケーションの生産性よりも、長い目で見て今の会社で働いていける、いきいきと人生を過ごしていけるという人材を育てていく方が会社にとっても良いのではないかと思っている」(東原氏)
20年10月には、利用者が少ない平日の温泉地を活用してテレワークを推進する「温泉Biz」に連携企業として参加。同社が培ったワーケーションのノウハウや、地域の魅力を伝え新たな働き方で見えてきた課題改善を目指している。
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