20年7月末に発売されたMINI EVは、1台が2万8800元(約48万円)〜という低価格。航続距離は200キロを切るが、トレンドの「EV」とかわいらしい外観で、街乗り車としてたちまち人気になった。
価格が一桁違うので比較することにどれほど意味があるかはともかく、発売から1カ月も経つと販売台数でテスラの「モデル3」を抜き、EV国内トップに立った。
最安モデルは、2万8800元(約48万円)。低価格も人気の理由の1つだ
五菱汽車は今月7日、MINI EVの販売台数が発売から270日で27万台を突破し、今年1〜2月に世界のEV市場で首位に立ったと公表した。
このMINI EVの快進撃に水を差したのが、5月初旬に明らかになった上海市の政策調整のニュースだ。
渋滞に悩む上海市は市内を走行する自動車を抑制するため、ナンバープレートの交付を制限し、取得に競売制度を導入している。交付枚数は段階的に増やしているものの、当選率は20年時点で10%前後。落札価格も「車1台分」に相当するといわれる。
一方で同市は環境対応車の普及に向け、EVやPHV(プラグインハイブリッドカー)など新エネルギー自動車にナンバープレートを無料で交付しており、これが新エネ車の需要を支えてきた。
ところが今月に入って、上海市は車体の全長4.6メートル以下、販売価格10万元以下の新エネ車をナンバープレート無料交付の対象から外すと明らかにした。つまり、MINI EV は優遇政策の対象から外れることになった。
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