なぜあなたの会社は「内定辞退」が減らないのか? 効率の良い防止策、悪い防止策真実を見抜く人事戦略(5)(1/3 ページ)

» 2021年06月02日 05時00分 公開
画像はイメージです(提供:ゲッティイメージズ)

 良い人材が見つかり、内定を出したにもかかわらず辞退されてしまう──「内定辞退」は、多くの採用人事の頭を悩ませています。

 内定辞退が多い会社の特徴はどこにあるのでしょうか。また、どうすれば解決できるのでしょうか。場合によっては、内定辞退防止のために行っていたことが、実は逆効果になっていることもあります。本記事では、内定辞退を防ぐための考え方を説明します。

熊谷豪(シングラー株式会社 代表取締役CEO/Founder)

1983年生まれ。明治大学卒業後、ベンチャーのモバイル広告代理店に入社し、人事採用業務に従事。2011年に人事採用の上流戦略を提案するHRディレクションカンパニーを立ち上げ、コンサルティングファーム、ITベンチャー、教育、食品会社などの採用チーム立ち上げ・再建を中心とした採用コンサルティング全般に携る。

2016年11月シングラー株式会社を設立し、面接CX(候補者体験)を高めて内定辞退を防ぐ「HRアナリスト」を発表。同サービスでエントリーした日本最大級のスタートアップカンファレンス「B Dash Camp 2017 Summer in Sapporo」で準優勝に輝く。「HRアナリスト」をコアとしたHR Techによる人材採用の変革を推進中。

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内定辞退は起こるもの

 前提として、新卒・中途採用共に内定辞退は起こるものです。

 特に新卒採用の場合は、内定辞退が非常に起こりやすい構造にあります。「内定をもらえないと安心できない。もらえるものはもらった上で、どこを選ぶべきか熟慮しよう」と考え、短期間で集中的に多くの企業の面接を受ける候補者が多いからです。しかし、候補者が入社できるのは、その中のたった1社だけ。

 中途採用の場合も、候補者は大体2〜3社から転職先を選び、残りは内定辞退される形になります。

内定辞退は「どこから始まっている」のか?

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