「資格取得のために勉強してください。もちろん業務と並行して」。会社から突然、そういわれたとき、あなたはどう思うだろうか?
「学んで今の仕事に生かしたい」と思えた人は、とても素晴らしい。しかし、「そんな時間ないよ。いやだなぁ」と考えた人が、ダメなわけではない。社会人として仕事と勉強を両立させるには、それくらい気概がいるものだ。
「リスキリング」(学び直し、スキル再習得)は、コロナ禍で働き方が大きく変わったことで、最近よく耳にするワードの一つである。特に今は、デジタルシフトに対応できる人材が不足していることもあり、「リスキリングでデジタル人材を育成したい」と考える企業は少なくない。
デジタライゼーションが急務とされる中で、企業はどのように社員のリスキリングに対するモチベーションを高め、デジタル人材を育成すればいいのだろうか。
日本マイクロソフトとパーソルイノベーションが7月19日、デジタル人材育成における協業プロジェクト「学びのコーチ Microsoft Skilling Partnerプログラム」を始めた。これはまさに、企業のデジタル人材育成、そのためのリスキリングを支援することを目的としている。
日本マイクロソフトといえば、自社ソリューションの取り扱いスキルを認定する「Microsoft認定資格」を20年以上提供し続けている。資格取得に必要なラーニングパス(教材)をまとめた学習ツール「Microsoft Learn」(以下、MSラーン)も用意し、企業向けの社員教育サポートに積極的だ。
「DX」という言葉が広まるずっと前から企業のデジタル人材育成に貢献してきた同社だが、なぜ今、パーソルイノベーションとの協業が必要だったのだろうか。
話を聞いてみると、ここ数年でクラウドやAIの認知が高まり、認定資格需要が増す中で思わぬ課題にぶつかることが増えたという。日本マイクロソフトでチーフラーニングオフィサー(CLO)を務める伊藤かつら氏は、次のように話す。
「MSラーンというものがあり、認定資格を取るためにはどうすればいいのか。皆さん分かっているだろうと思い込んでいました。しかしフタを開けてみれば、『インフラエンジニアって何ですか?』『ロールの定義が分かりません』『そもそも、なぜそのような資格が必要なんですか?』――パートナー企業のリスキリング支援をさせていただく中で、想定外の質問を受ける機会が多くあって。これは困ったと頭を抱えていたところで出会ったのが、パーソルイノベーションのコーチングでした」
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