北海道のローカル線を盛り上げる位置情報ゲーム「テクテクライフ」、仕掛け人に聞く杉山淳一の「週刊鉄道経済」(8/11 ページ)

» 2021年11月07日 08時00分 公開
[杉山淳一ITmedia]

杉山: 早くも成功の予感が見えてるって感じですね。

近藤氏: そうですね。事業構築の段階から、沿線の各自治体などで構成する釧網本線維持活性化沿線協議会(事務局・釧路市)やJR北海道からも積極的に協力、支援をいただいており、運営側も一体感をもって盛り上がっているのも特徴です。

 実は、テクテク釧網本線めぐりはまだ完成していないんです。スタートから稼働しているイベントは、もともとやっているテクテク網走めぐり、釧網本線の駅編、小清水町編、弟子屈町の川湯温泉編です。このあと、沿線の各自治体に広めていきます。

 だいたい1カ月ごとに2つから3つのスタンプラリーを追加して、来年の流氷観光シーズンの2月にすべてのスタンプラリーがそろいます。直近では、郵便局編が始まります(11月1日から開催中)。釧網本線の駅舎の小型印を作ってらっしゃる、釧網線ゆかりの郵便局をスポット化し、テクテクでデジタルでも小型印を集められます。

杉山: 僕は今日、釧網本線に3回目の乗車です。過去2回は流氷の頃に来て、今回は秋。風景がまったく違うし、味覚も違う。旅の印象もずいぶん変わって面白いですね。スタンプラリーが追加されるたびに「また行かなくちゃいかんのかー」って思う人もいるかもしれませんけれど、長期間だと季節を変えていけるから新鮮味がある。1回で済ませたい人は全部そろってからでもいい。ボリュームが多いから滞在日数は増えそうですけど。

近藤氏: ユーザーさんに、来訪するたびに新しい切り口を見ていただきたい。これはたぶんデジタルだからできる要素なんです。紙のスタンプラリーだったら途中から新しいページを差し込むってことはできないですから。

田村氏: 要素を追加して、このラリーとこのラリーを両方コンプリートしたら、また何かもらえるっていうことも容易です。デジタルならではの自由自在ですね。

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