では、中国のZ世代に特有の傾向は何か。それは海外トレンドと日常的に“同期”している故に、国境を意識しない「ボーダーレス」と「愛国心」の価値観を併せ持ち、上の世代のような「海外ブランド信仰」が薄いことだろう。
最近筆者は日本のマスコミ関係者に「メード・イン・チャイナ製品の品質は向上しているのでしょうか」と質問された。実際には日本の百円ショップやアパレルショップで売られている商品の多くは中国製であり、日本人は当たり前のように中国製品に囲まれて暮らしている。
ただし、上記の質問に象徴されるように、「メード・イン・チャイナ」は相変わらず低品質、低安全、模造品のイメージが強く、中国に製造拠点を持つグローバルメーカーは中国製であることを極力目立たないようにし、中国人消費者ですら海外ブランドを積極的に選んできた。
しかし中国のGDPが日本を抜いて世界2位になった10年に幼児〜中学生だったZ世代は「メード・イン・チャイナ」に対して卑屈な感情が薄く、各々のライフスタイルに合わせて感性で商品やサービスを選択する傾向がある。それに気づいた起業家は、SNSマーケティングに資金を集中投下しECで販売する「Z世代最適化戦略」で急成長を実現するようになった。
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