近年、企業から相談を受けることが多いミドルシニア社員のタイプを5つ紹介します。
「窓際で年収2000万円をもらっている人」「働き方のバージョンが20年前」というネット用語です。
実際に年収2000万円の窓際族は見たことがありませんが、報酬や職位と比較して期待未満の成果が続いてしまっているミドルシニア社員に関する相談は多いです。
人間的には良い人で言われたことを真面目に取り組んでいるが、仕事に対する創意工夫や自主的な学習が足りず、単に与えられた業務をこなしている人が環境変化に適応できず当てはまることが多いです。
周囲から見て、やる気がない・低いと感じられる状態です。特に、役職定年や定年再雇用などで役割や処遇が変化した場合に起こりやすいです。
「肩書や給与が下がったので、その分だけ働く」という意図的な場合もあれば、「第一線ではなくなったので、あまり目立つと後輩や若手の邪魔をしてしまう」という遠慮から、意欲が下がって見える場合もあります。
やる気はあるが、経営方針や周囲の期待とピントが合っていない状態です。プレイヤーとしては優秀だったのに、管理職になって仕事を人に任せたりチームで成果を出したりできず、自分の力で解決しようとして部下の動きを止めてしまう人などが、このタイプに分類されます。
以前はエース社員として活躍していたものの、考え方や意見が次第に最新の環境や手法と合わなくなり、そのことに本人が気付けない状態です。
会社やチームが新しいことを始めようとすると、過去の経験から否定的な意見を出して会議を白けさせたり新しいやり方に反発したりする人もいます。
本人も上司も自分の成功体験に自信があるほど、コミュニケーションが感情的になったり対立的になったりする場合があります。
最近増えているのが、「今までやってきた仕事自体が、本人の能力と関係なく、急になくなってしまう」ケースです。
例えば「事業譲渡/業務の海外移転/商品や事業の中止/店舗閉鎖/ノンコア業務の外部委託」など、会社が生き残るための事業構造改革の中で、物理的にポジションや仕事がなくなり、新しいポジションや役割での適用が求められるケースがコロナ禍以降は急増しています。
同じ業務に長く従事してきたベテラン社員ほど、急激な変化への対応に苦労しがちです。
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