変革の財務経理

売上が減少傾向……それでも「間接費」を削減して、収益力をアップさせる方法留意点は?(6/6 ページ)

» 2022年03月15日 07時00分 公開
[企業実務]
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(1)理解の得られるコスト削減を

 政府の「成長戦略実行計画」では「日本企業が付加価値の高い新製品や新サービスを生み出し、高い売値を確保できる付加価値を創造することで、労働生産性の向上を図る」と説明されています。

 つまり、「コストダウンして利益を残す」という発想だけでは組織内外から支持されなくなる可能性があります。そのことは理解しておきましょう。

(2)過度なコスト削減はNG

 過度にコスト削減を進めると、次の成長のチャンスを逃してしまう可能性があります。

 人件費削減で採用が滞ってしまう、給与が高かった有能な従業員が辞めてしまう、親身になってくれていた取引先からの信頼が低下してしまう、短期的な利益捻出を追求する組織文化がまん延して長期的な革新マインドが低下してしまう等が考えられます。

 このため、あくまで未来の経営の種まきになるという観点を忘れず、コストダウンを行うとよいでしょう。

著者:竹内 幸次(たけうち・こうじ)

株式会社スプラム代表取締役/中小企業診断士

起業家・中小企業向けに経営指導、販売促進、Webマーケティング、SEO、商業活性化、経営革新計画、ビジネスプラン、企業再生等の経営支援を行う。

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