――理想としては、できるだけ多くのユーザーが有料会員になるのが望ましいわけですが、どのようにして無料会員から有料会員に移行させるのですか?
いろいろと考えています。大体、最初は無料から始めますね。例えば最初の1カ月は無料会員でも有料の機能を提供しようかと思ったりしています。1カ月たつと無料会員に戻ってしまう感じです。その後に便利さを感じて有料会員に移行してほしいと思っています。
――他社のツールに比べると、自分や相手の顔は小さめに表示していますね。そういう要望が多かったのですか?
前の会社もそうでしたがWeb会議が浸透していくと、フェイスオフしてしまう人が多く、そうなると、まるでボイスチャットをしているような状態になってしまいます。しかし、やはりお互いの顔が見えた方が、ディスカッションしやすい面はありますね。どうしたら顔出しをしてくれるのかと考えました。
すると「それほど顔を大きく表示しなくてもいいのでは」という声がありました。さらに顔写真にカラーフィルターをつけることによって、女性はお化粧をしなくても顔出しをしやすくなります。それらの意見を反映しています。なるべく多くの人が参加しやすい環境づくりを意識しています。
――優れた機能は必ずといっていいほど、まねされます。差別化をし続けるには何を意識していきますか?
やはり武器が必要だと思っています。これまでコツコツとやってきた部分なのですが、特許を取得しています。双方向翻訳は既に特許を取っています。ほかにも、画面共有を一度に3人でできるマルチ画面共有も特許が取れました。Web会議の世界では特許を取れていない企業がほとんどです。
――いろいろな希望が充実しているのは分かりましたが、やはり使ってもらうまでが課題ですね。他に想定している課題はありますか?
ユーザーの声を聞いて、想定内と想定外のことがありました。納得したのは「Web会議システムは欲しいけどチャット機能はいらない」という意見です。機能ごとにアプリを分けて立ち上げた方が、それぞれのニーズに対してはミートしやすかったのかもとは思いました。
アカウントは1個でできるけど機能は別……シームレスに使えるんだけどアプリは別ですよっていうほうがいいかなって思いました。それが想定とは違った部分ですね。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング