ただ、4G用の周波数を5Gに転用するということは、4Gユーザーがその周波数を使えなくなるということでもある。そのため、5G端末の浸透状況やネットワークの利用状況を確認し、4Gユーザーへの影響が出ないように、転用する周波数帯や転用時期について検討する必要がある。なお、利用状況によって4Gと5Gで周波数を動的に共有する「DSS(Dynamic Spectrum Sharing)」という技術もあり、ソフトバンクでは一部の周波数帯で導入しているという。
ところで、周波数の転用によって5Gエリアはどこまで拡大していくのか。auは22年3月に700MHz帯を使って人口カバー率90%の5Gネットワークを整備する。ソフトバンクは1月末時点で5Gネットワークの人口カバー率85%を突破しており、今春90%を超えるとしている。
一方、ドコモは24年3月までに人口カバー率90%以上の実現を目指している。人口カバー率では2社に後れをとった形だが、ドコモは速度の出ない5Gは優良誤認になるのではと懸念していたこともあり、高品質な瞬速5Gエリアのさらなる拡大を期待したいところだ。
大学卒業後、新卒で某百貨店に就職。その後、出版社に転職。男性向けモノ情報誌、携帯電話雑誌の編集に携わった後、2002年にフリーランスライターとして独立。モバイル業界を中心に取材し、『ITmedia Mobile』などのWeb媒体や雑誌で執筆活動を行っている。最近は『ITmedia ビジネスオンライン』にて人事・総務系ジャンルにもチャレンジしている。
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