ローンチ5日で完売に! 日本発の「スマートリング」が期待されるワケ5つの指標を表示(2/6 ページ)

» 2022年03月28日 08時00分 公開
[小林香織ITmedia]

24時間着けっぱなしで健康データを計測

 コンディション管理を目的とするソクサイリングは、指に装着することで、心拍数/心拍変動、血中酸素レベル、体表面温度、アクティビティ(歩数や消費カロリーなど)といったデータを取得・分析し、「睡眠状態」「ストレス/鬱(うつ)レベル」「活動状態」「生活習慣リスク」「推定血圧値」の5つの指標を提示する。

さまざまな健康データがアプリで確認できるが、医療機器ではないため、病気の診断・治療・予防などの医療目的では使用できない

 5つの指標は専用のアプリで表示される。使用を重ねてデータを蓄積すれば、自分にとって最適な睡眠時間を見つけたり、睡眠時の呼吸の乱れや自覚のない鬱レベルに気付けたり、日々のコンディション改善に役立つという。

 リングの内部には3つの凸があり、ここに光学センサー、温度センサー、加速度センサー、ジャイロ(角速度)センサー、BLE通信機能(低消費電力の無線通信技術)、NFCワイヤレス充電機能などの技術が搭載されている。光学を専門とする渡邉氏は、「手首と比較して指から健康データを取得するほうが都合が良い」と話す。

 「手首の甲にはメラニンなど測定を妨害する要素があり、毛細血管が表面に出てきていないため、データの精度に技術的限界があります。対して、指腹はメラニンがない、多くの毛細血管と細動脈が存在している、計測部の体組織が薄いという健康データを測定するための好条件がそろっているんです。よりデータの精度を上げるため、凸構造でセンサーと血管の距離を近づけるほか、センサーの最適な数や位置を研究しています」(渡邉氏)

丸みを帯びたシンプルなデザイン

 リング自体を小さくスリムにしたほか、日本人の感性に合うよう丸みを帯びたデザインとし、普段使いしやすい落ち着いたトーンにした。現状は、シルバーとブラックの2色展開で、光沢仕上げかマット仕上げかを選べる。

 電子基板を樹脂の中に埋め込む特殊な方法で製造されているため、手洗い、入浴、プール、海水浴、サウナなどのシーンで外す必要がない。リングのサイズや使用状況により変動はあるものの、約1.5時間の充電で4〜7日間使い続けられるそうだ。

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