この20年、サラリーマンの給料が上がらないといわれているにもかかわらず、クルマの価格は上昇していく一方だ。
軽自動車でも200万円が当たり前の時代。クルマを買い替えよう、あるいは新たに購入しようと思った時、感じたことはないだろうか。「クルマって高くなったなぁ」と。
その感覚は、きっと間違ってはいない。クルマの価格は1980年代以降、上昇を続けている。例えばスズキ・アルトは79年のデビュー当時、車両本体価格47万円という廉価ぶりが人気となったモデルだ。しかし昨年フルモデルチェンジされた9代目では、95万円弱とほぼ倍額になっている。
初代モデルはエアコン(ヒーターは標準だったので、実際はクーラー)もオプションだったり、ABSやエアバッグといった安全装備もなければ、燃費だってそれなりだった。それを踏まえても、50万円を切る価格で新車が買えるというのは、かなりのインパクトだったに違いない。
トヨタのヤリスハイブリッドは実燃費で平均1リットル当たり25キロをマークするが、1.5リットルガソリン車でも平均燃費は21キロ前後を記録するので、単純に22万円の価格差をガソリン代で回収するには、20万キロ近く走行しなければならない。その頃にはハイブリッド車のアドバンテージは消滅しているだろう。
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