“オワコン”のワンセグ、ネット配信に移行して再び輝けるか房野麻子の「モバイルチェック」(1/3 ページ)

» 2022年04月29日 07時00分 公開
[房野麻子ITmedia]

 民放10局が地上波で放送するテレビ番組をネットで同時配信する「地上波リアルタイム配信」が、4月11日に解禁された(民放テレビ局10社、地上波番組をネット同時配信 きょうから「TVer」で)。

 スマートフォン向けアプリ「TVer」を使うと、ゴールデン・プライムタイムを中心に放送されているテレビ番組を、地上波と同時にリアルタイム配信で見ることができる。

TVerアプリでリアルタイム配信番組を見ることができる。午後7時前後からの番組が配信される。

携帯でテレビといえば、ワンセグ放送

 フィーチャーフォンやスマートフォン初期の頃、携帯電話でテレビを見るといえば「ワンセグ」だった。念のためおさらいしておくと、ワンセグとは携帯電話やカーナビ向けに提供されている地上デジタルテレビ放送のこと。2006年4月1日から放送が開始された。

 日本のデジタル放送は、1チャンネル6MHzの帯域幅を13のセグメントに分割して放送している。そのうちの1セグメントを使って携帯端末向けの放送をすることから「ワンセグ」と呼ばれるようになった。

 初めてワンセグに対応した携帯電話は、回転二軸機構を採用したauの「W33SA」で、ワンセグの放送が始まる前の05年12月に発売された。ドコモ初のワンセグ対応端末「P901iTV」は06年3月に発売。09年2月にはソフトバンクから、ワンセグチューナーを2つ搭載して画面内に2つの番組を同時に表示できる“ダブル・ワンセグ”「932SH」も発売されている。

世界初のワンセグケータイ、auの「W33SA」

 ワンセグはモバイル端末向けということで映像の解像度が低く、QVGA(320×240/320×180ピクセル)で放送された。フィーチャーフォン時代はそれで十分だったが、スマートフォンになってくるとディスプレイのサイズ、解像度が上がり、それに伴ってワンセグだけでなく、12セグメントを使うハイビジョン放送「フルセグ」に対応するスマートフォンも続々登場してきた。

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.