KADOKAWAが、2022年3月期(21年4月〜22年3月)通期の連結業績を発表した。売上高は前期比5.4%増の2212億円、営業利益は35.9%増の185億円、純利益は46.9%増の140億円となっている。売上高、営業利益、営業利益率で過去最高を達成した。
好調な業績の背景には、出版セグメントで海外事業や電子書籍に成長がみられたこと、ゲームセグメントでの「ELDEN RING」大ヒットによる大幅な増収増益などがある。
出版事業を中心にグローバル化の進展、電子書籍やアニメ配信収入などデジタル事業の拡大、ゲーム事業や教育事業で高い質のIP(アニメやゲームなどの知的財産)とサービス創出力をベースに、23年3月期の営業利益目標を前倒しで達成した。
出版セグメントの紙書籍では、北米の戦略子会社であるYEN PRESSを中心とした海外事業の高成長、権利許諾収入が伸長した。また、電子書籍では市場全体の成長が継続していることに加え、自社ストアであるBOOK☆WALKERでのユーザー数の増加、海外向け売り上げが伸長した。
これにより、売上高は1329億7200万円(前年同期比2.6%増)、セグメント利益(営業利益)は173億7000万円(同35.3%増)となっている。
また、ゲームセグメントでは、新作「ELDEN RING」の大ヒットにより大幅な増収増益を実現した。同作は発売した2月25日から3月末までで全世界の累計出荷本数が1340万本を超えている。その結果、同事業の売上高は194億9000万円(前年同期比17.2%増)、セグメント利益(営業利益)は52億円(同89.5%減)となった。
23年3月期通期連結業績における売上高は、出版、アニメ、ゲームを中心とした海外事業、電子書籍、教育事業など、成長領域が伸長する見通しとしている。同社は新規事業を含めた成長投資を増加させることによって、より持続的な利益成長を目指す。
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