このように斬新なプランが次々と生み出された背景には、コロナ禍でチャレンジ精神が再定義されたことが大きかったと水口氏はいう。
「貸し出しているミシンは、エクシングの親会社であるブラザー工業の製品です。以前から、ミシンを販売していることは社内で周知されていたものの、カラオケでミシンをレンタルしてみようとはなりませんでした。しかし、コロナ禍で『一度やってみよう』と考えが変わったんです」(水口氏)
そして、社内で最もミシンに詳しい水口氏を中心にプランを設計。衣装を自作することが多いコスプレファン層に狙いを定め、ターミナル駅で人が集まりやすい池袋の店舗で貸し出しすることに。
ミシンはスタンダードな入門機ではなく、刺繍(ししゅう)ができるグレードが高い製品を用意し、アイロンやハサミ、チャコペンなどの裁縫道具もそろえた。貸し出している「parie(パリエ)」というミシンは、購入すると10万円以上で高価格帯ではあるが、水口氏いわく「使うと欲しくなる製品」なのだとか。
「いきなり購入しにくい価格帯の製品だからこそ、レンタルで使ってみてその良さを知っていただき、購入につながればという思いがあります。まずは需要を検証するために、1店舗のみ、3カ月の期間限定でスタートしました」(水口氏)
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