2月下旬に始まった、ロシアによるウクライナ侵攻(以下ウクライナ戦争)は3カ月以上が経過した現在も、終結の兆しが見えない。コロナ禍に加え、戦争が勃発したことで国際物流にも影響が及び、物流コストが日増しに上昇している。その要因は単なる原油価格の高騰だけではなく、戦争でウクライナ周辺の海域が「危険水域」となり、それに伴い、船舶や貨物にかける保険各社の海上保険料が値上がりしたためでもある。
物流コストの上昇は、当然のことながら小麦など原材料価格にも影響を与える。このように、日本国内で相次ぐ、飲食各社などによる値上げの背景には、戦争も絡んでいるのだ。食料自給率が約37%(2020年度)と、食料の多くを海外からの輸入に頼る日本にとって、ウクライナを巡る情勢は、遠い異国での対岸の火事ではない。
こうしたことから、今回のウクライナ戦争を通じて、海上ルートの重要性が浮き彫りになりつつあり、中でも最大の焦点となっているのが、ウクライナ周辺に位置する「黒海」(Black Sea)の地政学的重要性だ。
ウクライナ戦争では、ウクライナ東部のドンバス地方などでの陸上戦闘にばかり注目が行くのに対し、黒海が持つ「戦略的な空間」としての重要性については、世界的に潜在的なインパクトが大きいにもかかわらず、その注目度は異様に低い。
そこで本稿では、日本ではあまり注目されない黒海の地政学的重要性を、「商業」「軍事」「大国間の権益」という3つの視点から解説する。
「ニコニコ動画」と「YouTube」、どちらが稼げるか論争 ドワンゴCOOの見解が「めっちゃ真理説いてる」などと話題
第三者が「スーパーニンテンドーワールド」「童貞を殺すセーター」を商標出願 第二の「ゆっくり茶番劇」騒動に?
YouTuber「柚葉」さん、「ゆっくり茶番劇」の商標登録を抹消申請 「誹謗中傷で本来の目的を全うすることが困難」
「転売ヤーから購入しないで」――埼玉県の“サウナーの聖地”、限定ハット販売巡る混乱で謝罪
カップヌードルの「溶けたアイスのフタ止めフィギュア」が話題 制作の狙いは? 日清食品の広報に聞くCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング