3つ目の理由は、ユーザーの好感度をつかめることです。映像作品でも同様の効果はありますが、ゲームはプレーヤーが主導的に動かせるコンテンツのため、繰り返し遊ぶ人もいて、それがコンテンツの強固な愛着につながります。同時に海外展開をする場合は、自国の文化で相手を魅了する「ソフトパワー」の効果も期待できます。
その最たる事例が「ポケットモンスター」(通称ポケモン)といえるでしょう。電通が16年4月に世界20カ国・地域で実施した「ジャパンブランド調査2016」のキャラクター認知度調査によると、ポケモンは「ハローキティ」「ドラえもん」などを抑えて、1位(認知度65%)になったとのことです。特に欧州や北米地域での認知度は7割を超えています。
任天堂ゲーム機発のコンテンツですが、現在はアニメ、映画、カードゲーム、各種グッズにまで事業を拡大しており、近年ではスマホアプリ「ポケモン GO」が世界的にヒットしました。
米金融会社TITLE MAXが19年に発表した、世界中で人気のメディアミックス作品(さまざまな媒体を通して発売されるシリーズ作品)の総収益ランキングでは、ポケモンの収益額は累計約921億ドル(当時のレートで約10.1兆円)を記録しました。この数値はウォルトディズニーの「ミッキーマウス」「くまのプーさん」以上の収益額で、世界一のキャラクターであることが名実ともに証明されています。
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