只見線はどうなるのか 映画『霧幻鉄道 只見線を300日撮る男』主演・監督に聞く(前編)杉山淳一の「週刊鉄道経済」(2/6 ページ)

» 2022年07月16日 08時30分 公開
[杉山淳一ITmedia]

写真は独学

――まずタイトルについて、なぜ300日なんですか。残り65日は?

星賢孝氏(以下、星): テレビ番組『マツコ&有吉 怒り新党』に出たときに、「365日」って言ったんですよ。一年中撮ってるしね。そしたら「おかしいでしょ、旅行に行ったりするでしょ」って突っ込まれた。確かに撮れない日もあるから、控えめに切りのいい300日にしています。

――なるほど。各地で展覧会や講演もされていますよね。だけどそれ以外は雨の日も雪の日も撮ってる。もともと写真の趣味があったんですか。

星: いいえ、皆さんと一緒で記念写真とかスナップを撮るぐらいでしたね。

――美しい写真の数々は独学だったわけですね。

星: だってウチの周りに写真教室はないし。パソコンも自転車もスキーも写真も全て独学。写真はデジタルカメラになってすぐですね。約30年前。40歳の頃、働きながら撮っていました。

――独学にびっくりです。今では観光客に教える側でしょう。プロの映像作家の安孫子さんも驚かれたのではありませんか。

安孫子亘氏(以下、安孫子): 働きながら撮るって大変だと思いますよ。日の加減もある。天候もある。列車の時間もある。どれだけ会社にいなかったんだろうって(笑)。

星: しかもオレ、マラソンもやってるんだよね。フルマラソンを3時間切ってますから。青梅、河口湖。ふくしま駅伝の選手もやりました。

安孫子: 仕事していないみたいですね(笑)。

星: そうそう(笑)

――それで養った体力が今に生きてる。

星: 自転車もやる。山スキーもやる。役に立っています。写真を撮るために山へ登りますし。

安孫子: 写真を撮る。それを継続するっていうのは並大抵のことではないですよ。

星: 同じ場所ばっかりだけどな(笑)。

星賢孝氏愛用のカメラ「Canon EOS R5」。レンズは24-240ミリメートル

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