ビールや水着の「キャンペーンガール」が次々と消滅 ポスターが盗まれるほど人気だったのに、なぜ?長浜淳之介のトレンドアンテナ(6/7 ページ)

» 2022年09月23日 05時00分 公開
[長浜淳之介ITmedia]

名前が変わっていった背景

 キャンペーンガールの募集を打ち切った旭化成も、当初旭化成水着キャンペーンモデルと称していたが、04年に旭化成せんいキャンペーンモデルに改称。さらに08年には旭化成グループキャンペーンモデルに再度改称し、脱繊維を打ち出してきていたが、ついに廃止となった。

 04〜13年は、中国人モデルも選定し、国際派だっただけに残念な感がある。今後のPR活動は「世界の人びとの“いのち”と“くらし”に貢献」する企業理念に基づいて進めるとのことだ。

 かつて存在した婦人服専門店、旧三愛の水着・下着部門を引き継いで、15年よりワコール傘下にあるAiでも、今年からキャンペーンガールを取りやめている。

 02年に、繊維メーカーがキャンペーンガールを次々と廃止していく中で、水着市場の活性化を目指して、三愛水着イメージガールを新設。山本梓、菜々緒、木下優樹菜、久松郁実らを輩出して、注目された。16年には、三愛水着楽園イメージガールに改称した。

 19年には「サンアイリゾートアンバサダー」へ変更し、ターゲットも若者から、30代〜40代にシフトした。少子化の影響もあり、もう少し大人の層を狙おうとして、アンバサダーもアラフォーのKellyを起用した。

2019、2020年サンアイリゾートアンバサダー、ケリー(出所:Ai公式Webサイト)

 しかし、コロナ禍で販促活動が思うに任せなかった。同社・広報によると、「今後もアンバサダーを立てるほどの必要性を感じない」とのことで、コストとの釣り合いから廃止する方向だ。

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