本当に優秀な人は、実は採用市場に出てこない──では、どう採用するか?DX人材がいない!(3/4 ページ)

» 2022年09月26日 07時00分 公開
[大谷昌継ITmedia]

心理的ハードルを下げる:まずはカジュアル面談を

 従来の企業優位の選考は、企業がたくさん来る候補者を見定めていました。しかし、DX人材のように候補者が引く手あまたの場合は、企業側が選ばれる立場になりました。情報発信によって転職候補として意識してもらった後のアプローチの仕方についても、面接にいきなり進むのは候補者側にとって心理的ハードルが高く断られることが多いでしょう。

 そのため有効な手段としては、カジュアル面談というものがあります。 カジュアル面談とは、通常の採用面接とは異なり、履歴書やエントリーシートの類を必要としない、その名の通りカジュアルな面談スタイルです。本選考の前段階に位置付けられます。

 選考と比較すると、お互いの「本気度」は必ずしも高くありません。あくまでも双方の意向、転職への意識、自社で提供できる仕事のやりがいなどの情報を交換するためのカジュアルな機会です。

 まずはカジュアルに話せる機会を作った上で、候補者のやりたいことを自社でどう実現できるのか、どのようなキャリアを積めるのかを話し、選考に興味を持ってもらいます。候補者側に心理的ハードルが少ないため、今まで会えなかった候補者に会えて採用につながるケースも多くあります。

 カジュアル面談を設定しやすい場としては、Wantedly VisitやYOUTRUST、Meetyなどのサービスで連絡を取る方法が便利です。ビズリーチなどのダイレクトリクルーティングでもスカウトで候補者へ面接を提案するのではなく、カジュアル面談を提案することで返信率を上げられます。

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