阪急はなぜ「準特急」を導入するのか、ややこしい「列車種別」:「準特急」復活(2/5 ページ)
多くの私鉄は、特急よりも停車駅が多く、急行よりも停車駅が少ない速達タイプの列車種別として「快速急行」を用いている。特急に準ずるというよりも、急行よりも速いことを利用者にアピールしている。
一方、特急料金を徴収しない私鉄では、「快速急行」は特急系列車とほぼ変わらない停車駅となっており、中心から離れたところで若干停車駅が多くなる程度である。
阪急は京都線において、座席指定サービスを24年に導入する。それならば、座席指定サービスを導入する列車は「特急」の系統にしたほうが利便性もイメージも良いのではないか。それが「準特急」にした理由であろう。
阪急電鉄 6000系車両(写真提供:ゲッティイメージズ)
あわせて、全線での列車種別統一の観点から、神戸線の「快速急行」を「準特急」にする。となると、京都線だけにある「快速」を、「急行」にすることも考えられる。京都線の「快速」の下には、「準急」があるからだ。
「準急」は「準急行」の略で、本来は「急行」に次ぐ位置、快速とほぼ同等という意味合いを持つ。そのあたりの修正も必要になってくるだろう。
もともと座席の質などが上質とはいえ、座席指定車両を導入し、さらにプレミアム感を出すためには、「急行」に寄せるよりも「特急」に寄せた列車種別のままが良いことが考えられる。京都線の列車の価値を向上させるために、「準特急」という列車種別を使用することは妥当である。
しかし「プレミアム」のところで、「ん?」と思った人もいるかもしれない。
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