利用者増加が見込まれるとして10月末のハロウィンを前に、京王電鉄が危機管理レベルを「厳重警戒体制」に引き上げるなどの防犯対策の取り組みを強化している。特に10月29日から31日を「強化期間」とし、同社は利用者に「仮装した状態で乗車しないでほしい」と呼びかけている。
同社では21年10月31日、米国の人気作品『バットマン』に登場する悪役「ジョーカー」に仮装した服部恭太容疑者が京王線新宿行の電車内で、乗客を切りつける事件が発生。その後、液体を撒き、火を付けたことで、男女17人が重軽傷を負ったとされている。
事件から半年余り経った7月にも、同線八王子駅でカマを持った男が現れ、駅員がさすまたで対応し、一時騒然となる事件が発生した。
こうした一連の事件を背景に、同社はテロ行為などの再発防止・未然防止に向けた取り組みを11月11日まで実施する。ハロウィン期間となる3日間に関しては、仮装した状態での乗車を拒否することで、乗客の不安軽減につなげる他、車両内の巡回強化や警備員も増員し、対策に当たる。
同社は「今後も、再発防止・未然防止に向けた取り組みを通して、テロ行為などへの抑止力を向上させるとともに、万一の発生時に備えてお客さまへの被害回避の適応力を強化するなど、安心して当社線をご利用いただける安全体制の更なる強化に取り組む」としている。
ハロウィンに向けては、モデルガンなどの製造・販売を手掛ける東京マルイ(東京都足立区)も「恐怖を感じる人がいるため」として「公共の場ではエアガンを見せないで」と、公式Twitterアカウント(@TM_Airsoft)で周知している。
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