「死者と対話」と聞いて、皆さんはどんなイメージを浮かべるだろうか。薄気味悪いと思う人もいるかもしれないが、その死者が自分のかけがえのない人だとしたら、全く違う印象を受けるかもしれない。亡くなってしまった愛する人とまた対話ができるとすれば、それによって心が落ち着く人もいるだろう。
そんなことが、テクノロジーの進化によって可能になりつつある。といっても、コンピュータが「イタコ芸」をできるようになるという話ではない。AIの「Chatbot(チャットボット)」で亡くなった人の「存在」を再現して、対話ができるようになる、というものだ。
チャットボットとは、リアルタイムでメッセージのやり取りをする「チャット」と、ロボットのことを指す「ボット」が合わさった言葉で、AIなどで自動的に会話をできるプログラムのことだ。
そんなプログラムを使うことで、もちろん疑似ではあるが、「死者との対話」が可能になっているという。新たな世界が広がる気配もするこの分野だが、現在、一体どこまでその技術が進んでいるのかを見ていきたい。
チャットボットと言うと、カスタマーサービスなどで使われたり、スマートスピーカーで使われたりしている。厳密には、チャットボットには現在、データの蓄積や学習機能で対話の質を向上していくAIベースと、想定されたシナリオでコミュニケーションを行うルールベース型のものがある。
いずれにせよ、チャットボットはあくまでチャットだが、テキストを読み上げるシステムに組み込んでいけば、生き物のような存在とコミュニケーションができるようにもなる。
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