日本のカー・オブ・ザ・イヤーは“2つ”ある  「今年のクルマ」から見えるそれぞれの違いとは?鈴木ケンイチ「自動車市場を読み解く」(3/4 ページ)

» 2022年11月29日 07時00分 公開
[鈴木ケンイチITmedia]

過去10年の「今年のクルマ」を比較

 では、実際に、どんなクルマが過去に選ばれてきたのでしょうか。日本カー・オブ・ザ・イヤーの過去10年は以下のようなクルマとなります。

2021-2022:日産 ノート/ノートオーラ/ノートオーラNISMO/ノートAUTECH CROSSOVER

2020-2021:スバル レヴォーグ

2019-2020:トヨタ RAV4

2018-2019:ボルボ XC40

2017-2018:ボルボ XC60

2016-2017:スバル インプレッサスポーツ/G4

2015-2016:マツダ ロードスター

2014-2015:マツダ デミオ

2013-2014:フォルクスワーゲン ゴルフ

2012-2013:マツダ CX-5

 一方、RJCカーオブザイヤーの過去10年+今年分は以下のようになります。

2023年次:日産 サクラ/三菱 eKクロスEV

2022年次:日産 ノート/ノートオーラ

2021年次:トヨタ ヤリス/ヤリスクロス

2020年次:日産 デイズ/三菱 eKワゴン

2019年次:三菱 エクリプスクロス

2018年次:スズキ スイフト

2017年次:日産 セレナ

2016年次:スズキ アルト/アルトラパン

2015年次:スズキ ハスラー

2014年次:マツダ アテンザ

2013年次:日産 ノート

 見比べてみると、過去10年で同じクルマになったのは、昨年の「日産ノート/ノートオーラ」だけ。

coty 日産ノート/ノートオーラ(日産自動車公式Webサイトより引用)

 ちなみに日本カー・オブ・ザ・イヤーは日本車も輸入車も同じ条件で戦いますが、RJCカーオブザイヤーは、日本車部門と輸入車部門が分かれています。そのため日本カー・オブ・ザ・イヤーは、過去10年で3回の輸入車がグランプリとなっています。

 一方、RJCカーオブザイヤーでは、11回のうち4回が軽自動車、4回がコンパクトカー。つまり、軽自動車とコンパクトカーが11回中8回を占めています。RJCカーオブザイヤーは、小さなクルマが選ばれる傾向が強いといえるでしょう。

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