相鉄・東急「新横浜線」開通で影響する16路線を読み解く杉山淳一の「週刊鉄道経済」(4/7 ページ)

» 2022年12月17日 09時03分 公開
[杉山淳一ITmedia]

【相模鉄道】

  • 新横浜線は1日100往復200本を東急直通で運行。ほかに新横浜折り返し列車がある。
  • 平日朝ラッシュ時間帯は本線系統4本、いずみの線系統7本。合わせて11本を運行。
  • 本線系統の直通列車は東急目黒線方面へ(朝ラッシュ時間帯の一部は新横浜折り返し)。
  • 本線系統の直通列車は特急と各駅停車。
  • いずみ野線系統の直通列車は東横線方面へ(朝ラッシュ時間帯の一部は新横浜折り返し)。
  • いずみ野線系統は特急・通勤特急・各駅停車が東横線へ。
  • 新横浜線直通が増えるため、西谷〜横浜間の折り返し運転を実施して補完。

 平日朝ラッシュ時の東急線方面11本が直通する。東急新横浜線は最大16本のうち新横浜折り返しが5本としているので計算が合う。しかし相鉄線の発表ではラッシュ時に新横浜駅折返しがあるという。これはおそらく、都心側の東急線と郊外側の相模鉄道で、ラッシュ時間帯に差があるためかもしれない。

 現在、JR・相鉄直通線は相鉄本線と直通しており、新宿方面に上り7時台に3本が設定されている。この本数が維持されるとすれば、相鉄本線の新横浜方面4本は横浜行きの振替になる。いずみ野線も7本が横浜行きから新横浜方面になると思われる。相模鉄道の起点方面の輸送力を確保するなら、西谷始発横浜行きは11本、西谷駅同一ホーム乗り換えとなるだろう。しかし輸送需要に合わせて減便されるかもしれない。

 いずみ野線は現在、各駅停車と通勤特急の2種類がある。新横浜方面向けに、かつて横浜行きだった特急が復活する。これがラッシュ時間帯のいずみ野線内で増発となるか、各駅停車の格上げとなるか。後者の場合は各駅停車のみの駅で減便となる。輸送需要に合わせれば妥当かもしれない。

 しかし、ラッシュ時は通勤特急、日中は特急と時間帯によって分ける可能性が高い。ちなみにいずみ野線の特急と通勤特急は、いずみ野線内の停車駅は同じ。違いは本線に乗り入れたときで、特急は鶴ヶ峰駅を通過、通勤特急は停車する。

相模鉄道は本線系統が東急目黒線へ、いずみの線系統が東急東横線へ。従来通り、本線といずみ野線は二俣川駅で対面乗り換えができる(出典:相模鉄道、公式サイト

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.