18年には「第52回ル・テタンジェ国際料理賞コンクール インターナショナル(パリ)」で、 日本人として34年ぶりの優勝を果たす。21年には日本でミシュランガイド三つ星を獲得し続けるガストロノミー「ジョエル・ロブション」エグゼクティブシェフ(総料理長)に、日本人として初めて就任した。
当時、関谷氏にインタビューしたところ、記事中では具体的な表記を避けたが、M.O.F.への挑戦を真摯(しんし)に語っていた。それだけに関谷氏の壮大な目標への挑戦が成功したことは、日本としても筆者としても非常に喜ばしいことだ。
今年、最も印象に残った食に関するニュースは、TBS系で放送されているバラエティ番組「ジョブチューン」の炎上事件だ。
一流料理人が、ファミリーレストランやコンビニなどの商品を審査するという人気企画でのこと。番組では商品の創意工夫やこだわりが紹介され、開発側もスタジオに出演する。7人の審査員が厳しく吟味し、4人以上が合格と判定すれば、合格商品として認定。シリアスな雰囲気をまとった空気感の中で、合格と不合格に一喜一憂するコンテンツだ。
この番組は1年間で2度も大炎上している。最初は今年1月1日に放送されたもの。
ファミリーマートが開発・販売するおにぎりが対象で、ある審査員は商品を見ただけで「食べてみたい気にならない」と食べるのを拒否。食べずに判定しようとするが、商品開発者が涙ぐみながら哀願したことで、少しだけ口にする。しかし結果は不合格。審査員が食べずにジャッジしようとしたこと、こういった演出をとったり、このシーンをカットしなかったりしたことが非難され、大炎上した。
2回目の炎上は11月26日に放送されたもの。ファミリーレストラン「ロイヤルホスト」の看板メニューであるパンケーキに対して、7人のうち6人の審査員が不合格と判定した。厳しい言葉を発した料理人に対して、SNSなどで大きな批判が起きた。このパンケーキに長年のファンがいたこともあって、中傷にまで発展。
しかし、この料理人が今回の背景を説明したところ、事態は急転した。ギャランティが0円であること、および、演出に齟齬(そご)があったことから、制作側に瑕疵(かし)があったと指摘されている。
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