セブン&アイ・ホールディングスは6月16日、子会社の総合スーパー・イトーヨーカ堂と食品スーパー・ヨークを9月1日に合併すると発表した。ヨーカ堂を存続会社とし、ヨークを吸収する。セブン&アイが3月に公表した「中期経営計画のアップデートならびにグループ戦略再評価の結果について」の内容通りだ。首都圏のスーパーストア事を統合再編し、注力する首都圏におけるシナジーおよび運営効率の最大化を狙うとしている。
「物言う株主」であるファンドのバリューアクト・キャピタルなどは、イトーヨーカ堂の撤退も含んだ改革を経営陣に要求し続けている。こうした中、今回の合併にはどのような狙いがあるのだろうか。小売・流通アナリストに聞いた。
そもそもスーパーは大きく、雑貨やアパレルもそろえる総合スーパーと、食品を中心に扱う食品スーパーの2つに分けられる。総合スーパーであるイトーヨーカ堂は、主要なターミナル駅前に出店。東急ストア以上ともいわれる好立地に出店することで、店舗数はそれほど多くないものの、地の利を生かして売り上げを上げている。
一方、食品スーパーであるヨークは、好立地に点在するイトーヨーカ堂のスキマを埋めるように出店を進めてきた。これはスーパーの業態が違うからこそできる合わせ技だ。
では、この2つを合併することに、どんな意味があるのだろうか。
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