「育休を取りたくない」男性は4割 理由は?(2/2 ページ)

» 2023年10月03日 07時30分 公開
[サトウナナミITmedia]
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育児と仕事のストレス 男女で回答に差

 育児と仕事の両立におけるストレスは、男女ともに「自分の時間不足」が最多回答となり、全体では41.6%を占めた。一方で「家族の協力不足」「自身の体調管理」「突発時の対応」などの回答は、女性の方が多い傾向が見られた。

photo 育児をしながら働いていて困ったことやストレスを感じたこと(パソナグループ調べ)

「自分は育休を取りたくない」 男性のリアルな声

 育児休業の適切な期間について、女性が取得する場合は「1年以上」が51.8%、「半年以上1年未満」が26.0%となった。男性が取得する場合は「半年以上1年未満」が最多となり、25.2%だった。回答者の性別による回答傾向には大きな差は見られなかった。

photo 【女性】育児休業の適切な期間(パソナグループ調べ)
photo 【男性】の育児休業の適切な期間(パソナグループ調べ)

 一方で自分自身が育児休業を取得する場合は、男女ともに適切と思う期間が短くなる傾向が見られた。「特に取得したいと思わない」という回答も男性は38.9%、女性は23.0%に上った。

photo 育児休業を取得する場合どれぐらいの期間の取得を希望するか(パソナグループ調べ)

「男女平等」 実現されていると思う?

 就業先は女性活躍が「大変進んでいる/ある程度進んでいる」とした人は合計34.6%だった。一方で「あまり進んでいない/全く進んでいない」とした人は25.0%という結果に。

photo 就業先は「女性活躍」が進んでいると思うか(パソナグループ調べ)

 仕事と育児・家事、介護の両立支援が「大変進んでいる/ある程度進んでいる」とした人は28.1%、「あまり進んでいない/全く進んでいない」とした人は29.4%。 女性活躍推進の実感度合いに比べて、両立支援については取り組みの必要性が感じられる結果となった。

photo 就業先は「仕事と育児・家事、介護の両立支援」が進んでいると思うか(パソナグループ調べ)

 男女の能力が同程度であった場合の機会の均等度については、どの項目においても「男性が優遇」されているという回答が多い傾向が見られた。

  一方で「採用の機会」「登用・配置・異動の機会」「評価・昇格の機会」の項目に比べて、「教育・研修の機会」「給与」については「同等」であると回答した人が多かった。

 同社は「『制度面』では少しずつ男女均等に近づきつつある一方で、人事部門や上司の『評価・判断』が入る部分においては、機会均等度の差がまだ大きい現状が明らかになった」と分析した。

photo 男女の能力が同程度であった場合の機会の均等度(パソナグループ調べ)

 調査は3月3〜17日にインターネットで実施。全国の15歳以上の男女1049人から回答を得た。

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