「あなたが幸せなら、それでいい」――。
そんなキャッチコピーとともに、同性カップルや事実婚のカップルを起用した大型広告がJR渋谷駅に設置され、これを仕掛けた結婚情報誌「ゼクシィ」に対して、さまざまな意見が寄せられている。
「社会に問題提起をした大変意義のあるキャンペーンだ」
「時代の変化を感じるが、一方で同性カップルの婚姻制度や差別的な扱いは何も変わっていない」
「同性カップルは否定しないが、わざわざ少数派を広告にするのは意識高い系企業ってアピールしたいだけでは?」
いずれにせよ、昨今、日本社会で議論になっているLGBTQ問題に対して、日本を代表する結婚情報誌が一石を投じた形だという認識なのだ。
ただ、意地の悪いことを言うわけではないが、筆者の目には、今回ゼクシィが同性カップルを「顔」として取り上げたのは、社会への問題提起だなんだという意見広告的な話ではなく、ごくシンプルに「新規顧客開拓のため」にしか見えない。
もっと具体的に言えば、LGBTQ層の当事者だけでなく、これらの層を支援・支持することによって生まれる「レインボー消費」をうまく取り込むことによって、急速にシュリンクしている結婚式場市場を少しでも活性化しようというマーケティングだ。
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