電気代の高騰による節約意識の高まりから、節電タイプの暖房器具が注目を集めている。家電メーカーの山善が手掛ける暖房アイテム「くるみケット」もその1つだ。2022年に初めて発売したところ、用意した数万個が早々に完売するほどの人気ぶり。これを受けて23年モデルでは大幅なリニューアルを実施した。開発担当者の加美将希さん(同社家庭機器事業部)に話を聞いた。
くるみケットは筒状の毛布に足を入れ、エプロンのように肩から掛けて着用する電気毛布だ。本体は縦が約115センチ×横が約65センチで、身長150〜180センチ、ウエスト最大約130センチまで着用可能。電源はACタイプとUSBタイプの2種類(メーカー希望小売価格はいずれも9980円)を用意した。
ACタイプは前面の広い範囲が温かくなる。温度は「強(約53度)」「適温(約33度)」「弱(約23度)」の3段階。2時間のオフタイマーと8時間で自動的に電源が切れる機能を搭載しているため、温まりすぎる心配もない。
USBタイプは前面の4カ所にヒーターを設置。温度は3段階から選べ、全面/腹部のみを使用する場合は「強(約45度)」「中(約40度)」「弱(約35度)」、胸元側のみを使用する場合は「強(約42度)」「中(約38度)」「弱(約35度)」となっている。2時間の自動オフタイマー機能も搭載した。
くるみケットは、担当者である加美さんの思い付きから生まれた。「冬の定番の暖房器具といえばこたつですが、設置場所が限られます。また、スペースの都合から『置きたくても置けない』という声もありました。こたつに機動性が加われば、スペースの問題もなく、使いやすくなると考えたのです」(加美さん)
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