3つの強みで事業を拡大し、多くのフィールドワーカーから支持を集めてきたLINE WORKS。ビジネスチャット市場は、新型コロナウイルスの落ち着きにより鈍化傾向にあると指摘する声もある。今後の成長戦略はどのように描いているのだろうか。
「基本的には路線は変わらず、デスクレスワーカーに対して最良なツールでありたいと考えています。高齢化が進む社会で、お年寄りもコミュニケーションの輪に入れるように誰でも使いやすいUI/UXを引き続き追求します」
また、AIの活用にも注力している。現在「LINE WORKS AI秘書(仮称)」を開発中だ。同サービスはトークや打ち合わせの内容を把握して、カレンダーやタスクの登録などをサジェストする機能を持つ。増田代表は「単にアプリの開発、新機能の実装だけでなく、AIを裏側で活用し、こんなこともできるのかという驚きを提供していきたいですね」と意気込む。
「LINE WORKS AI秘書は現在、本当に必要な機能は何か、いらない機能はないかなど、テストを重ねている最中です。しかし、当社ではAIを日本で安全に使えるかどうかについて、課題に感じている部分があります。政府の方針などを把握し、安心安全を担保して導入企業さまからの信頼を得たうえで提供を開始する方針です。
また、AIのマネタイズにもまだ課題があります。当然ながらAIはお金がかかるので、原価をどうやって価格に反映するか、いくらなら売れるのか、見極めていきます」
同社は「1000万人に使われるプラットフォーマー」を目標に掲げており、今後もさらなる成長を目指している。
「創業時から利用者1000万人を目指していますが、達成の期限はプレッシャーになってしまうので公にはしていません。現状の200人程度の社員数で1000万人達成できるのはいつくらいかなあと、ちょっとゲームっぽく捉えている部分もあります。目標まで手はかかっていると自負していますが、もうちょっと時間はかかるかもしれませんね」
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