現在は4人の従業員を支援する。研究テーマは、AI関係の研究や数学系、セキュリティ系、人社系など幅広いという。
業務のバランスは0〜100%までさまざまだ。同社はフルフレックスなので、土日や朝、夜の時間を有効活用して業務を100%続ける人もいれば、論文を書く時期のみ業務を0%にして研究に集中する人もいる。
働く場所や住む場所も選べるため、大学の選択肢も多い。
会社を辞めることなく支援を受けられるという選択肢が増えたことで、博士に挑戦したいと考えている従業員の背中を推せていると井上さん。
「全員が参加できるイベントなどを定期的に開催しています。『学び直しをしたい』『新たなスキルを身に付けたい』と参加しているメンバーが、実際に制度を使っているメンバーの働き方や生活のイメージを知り、ヒントを得たり、自身の大学院進学を想像したりできたという声も多く聞こえています」
大学時代には思い付かなかったことが、業務をしている過程で疑問として湧き上がってきた――ということはよくありますよね。業務でインスピレーションを得て研究の問いが生まれ、R4Dに『これは研究になりますかね』と質問をもらうケースも増えています」
「今後は、Ph.Dホルダーの活躍の場についてさらに検討するとともに、支援者とR4D、支援者同士でさまざまなコミュニケーションが生まれるよう、仕掛けを作っていきたいと考えています。
社会人博士制度という種まきを通じて、産官学をつなぐハブになり、イノベーションを活性化させられるよう、今後もトライしていきます」
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング