シェアリングが普及した背景に何があった? 「Airbnb」と「akippa」のビジネスモデルビジネスモデルが分かる(6/7 ページ)

» 2024年03月23日 09時00分 公開

(2)マッチングさせるための技術や仕組みが重要

 シェアリング・ビジネスのほとんどはスマートフォンのアプリを活用したサービスです。適切なタイミングで個人間のシェアを実現するには、位置情報技術や本人確認・認証技術、セキュリティ技術の活用が必要となります。

 実際、akippaやUber、Lyftの利用には位置情報技術が活用されています。また、Airbnbでは身分証明書類の提出が求められることがありますし、akippaでは車種やナンバー情報の登録が求められることがあります。

(3)信頼性・信用性を担保するための仕組みが必要

 シェアリングが本人確認を重視していることは先に述べましたが、これは信頼性・信用性の担保という観点で、シェアリング・ビジネスの重要な成立要件となります。

 信頼性とは、供給者・利用者の能力を事前に品質保証できるか否かに関する問題です。例えばAirbnbでは、宿泊した部屋の様子やホストの対応などを、利用者が評価できます。逆に、ホストもゲストの様子を評価できます。

 また、信用性とは、悪意ある人がサービスに入り込んでくる可能性のことです。

 例えば民泊では、最初から犯罪目的で部屋を借りる人がいるかもしれません。また、駐車場を利用する人の中には、乱暴な入出庫をする人がいるかもしれませんし、車両を放置したり、1つの駐車スペースだけを借りて不正に複数台を駐車したりする人がいるかもしれません。

 シェアリング・ビジネスでは、こういった信頼性や信用性の問題を担保するために、評価制度の運用や本人確認、登録の際の事前審査などを厳格に行う必要があります。

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