バンクーバー店は想定以上の順調なすべり出しで、オペレーションの質も向上してきていると三澤氏。とはいえ、味のクオリティーを保つのは容易ではないようだ。
「今回、海外店舗では初めて麺職人が現地入りして直接スタッフに指導しているので、オープニング時の品質は高いと思います。ただ、日本と同じ製麺機や小麦粉を使っても、麺の品質を同一にするには環境に合わせた調整が必要です。温度や湿度、水質などを踏まえて、熟成時間や茹(ゆ)で加減などを細かく調整しなければ一定の品質にならず、ここが最も苦労している点です」
バンクーバー店がオープンした3月の丸亀製麺(国内外)の売り上げランキングを見ると、ハワイ・ワイキキ店が1位、そしてバンクーバー店が2位にランクインした。この勢いを保ちつつ、海外での店舗展開を盛り上げていきたいと三澤氏は締めくくった。
トリドールホールディングスは、2024年3月期時点で、丸亀製麺を含む自社の海外店舗数を900店まで拡大している。2028年3月期には3000店舗まで拡大させる計画を発表しており、4月8日には「ラー麺ずんどう屋」の中国1号店を上海にオープン、4月29日には切りたて牛肉専門店「肉のヤマ牛」のポップアップ店を香港にオープン予定だ。丸亀製麺の海外出店も、ますます加速していくかもしれない。
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