工場移転をきっかけに、所沢市で街づくりの検討が始まり、用途地域の変更、都市計画道路の策定、土地区画整理事業が動き出した。2012年からまちづくり協議会が立ち上がり、2015年に土地区画整理事業の事業計画認可、2016年に再開発事業の事業計画認可という手順を経て、街区ごとの取り組みが進んでいる。「エミテラス所沢」は「所沢駅西口開発計画」として2022年に事業が公開され、起工式が行われた。
「エミテラス所沢」は、かつてここにあった所沢車両工場の思い出を残す取り組みでもある。所沢駅から工場敷地内へ敷設されていた線路は撤去されてしまったけれども、改めてレールを設置して、この地区のシンボルとして歴史を伝えていくという。館内には新2000系の電車の運転シミュレーターを設置する。実際に鉄道員養成所の訓練で使用していたシミュレーターの一部とのこと。
- 西武園ゆうえんちの準備は整った しかし、足りない要素が2つある
西武園ゆうえんちが5月19日、「新しくて古い都市型エンターテイメント」として生まれ変わる。1960年代の商店街を中心に据え、海外から認知度の高い日本発キャラクターを登場させることで、従来の「鉄道沿線遊園地」から「日本型テーマパーク」へ進化を遂げる。しかし、沿線外に訴求するには「あと2つの要素」が必要だ。
- もはや東京郊外ではない!? 関東の鉄道新線は「県都」に向かう
東京都市圏も大阪都市圏も鉄道新線計画が多く、そのほとんどが通勤路線だ。東京の周辺都市は、鉄道の発達とともに「東京通勤圏」として発展してきた。しかし近年の鉄道構想は「県都通勤圏」の充実にあるようだ。神奈川県、埼玉県、茨城県、栃木県の県都アクセス路線構想を俯瞰(ふかん)してみた。
- 次の「新幹線」はどこか 計画をまとめると“本命”が見えてきた?
西九州新幹線開業、北陸新幹線敦賀延伸の開業時期が近づいている。そこで今回は、新幹線基本計画路線の現在の動きをまとめてみた。新幹線の構想は各県にあるが、計画は「建設を開始すべき新幹線鉄道の路線を定める基本計画」として告示されている。これと費用便益比、各地のロビー活動の現状などから、今後を占ってみたい。
- 年末年始、なぜ「のぞみ」を全席指定にするのか 増収より大切な意味
JR東海とJR西日本が、ゴールデンウィーク、お盆休み、年末年始の3大ピーク時に「のぞみ」を全列車指定席にすると発表した。利用者には実質的な値上げだが、JR3社は減収かもしれない。なぜこうなったのか。営業戦略上の意味について考察する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.