山善がELEINの企画を立ち上げたのは約2年前。開発の背景として、中山氏は「太陽光エネルギーの活用」を挙げる。「電気代の高騰や環境意識の向上から、太陽光エネルギーの有効活用が求められている」ことを受け、企画が進んだ。
そこで同社は、太陽光エネルギーとリチウムイオンバッテリーを組み合わせた家電を開発。昼間にバッテリーへ貯めた太陽光エネルギーを、夕方以降、家電で使用するサイクルを提案する。同社商品企画1部の村上幸輔氏は「これまでの家電開発で培った知見を生かし、バッテリーを使用したコードレス家電のラインアップ拡充を目指す」と話す。
ELEINの初年度売り上げは5億円を見込んでおり、3年後には20億円を目標にする。商品ラインアップの拡充とともに、将来的には100億円の売り上げ達成を目指すという。
同社はELEINについて、国内だけでなく海外での展開も視野に入れる。「通常の家電製品は、現地の電圧に対応する必要がある。しかし、バッテリーを使用する家電製品ならばそういった対応は不要だ。すでに販路や事業所を持つASEAN諸国のほか、電力インフラ不足が課題となっているアフリカ諸国での展開も目指したい」と意気込んだ。
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