石井: まずは「PING-PONG」の全体像についてご紹介します。
下図は、与件発生から出稿までの制作フローに、プロダクトを落とし込んだ体系図です。紺色が広告主様側へアウトプットを提供するためのプロダクト群、紫色が広告会社などの制作サイドの業務効率を高めるツール群となっています。
今回は、現場での活用が進んでいる5つのプロダクトを事例とともに紹介します。
石井: 一つ目が、ChatGPTをベースに開発した「訴求生成AI powered by GPT-4」です。SWOT分析やペルソナ生成、カスタマージャーニー生成、訴求軸生成、コピー生成などを瞬時に行えるプロダクトとなっています。
今や多くの方がChatGPTを使い始めているかと思いますが、指示出しの内容や精度で回答が大きく左右されてしまうという側面もあり、的確な回答を得るのは簡単ではありません。
そこで私たちは、広告プロモーションにおける戦略立案を支援するプロダクトとして「訴求生成AI」を独自開発。このプロダクトを使うことで、時間がかかっていた調査や情報の整理を瞬時に完結し、必要な情報を引き出せるようになります。
今回は、男性用メーク化粧品を例に、具体的な活用事例を紹介します。
ツールの使い方は非常にシンプルで、生成したいものをプルダウンの中から選び、関連URLを入力するだけ。例えば「ペルソナ生成」を実行すると、SWOT分析のみならず、市場分析や顧客分析も一瞬で行うことが可能です。
使用イメージ。「ペルソナ生成」ではSWOT分析のみならず、市場分析や顧客分析も一瞬で行うことができる(出所:AI×デジタルクリエイティブ最前線 〜成果を最大化するオリジナルAIプロダクトおよびAdobe Firefly活用事例〜【セミナーレポート(前編)】)石井: まずは、SWOT分析で強みとして吐き出された文章をそのままご紹介します。
使い方の解説をわかりやすい動画とテキストで提供することで、メイク初心者でも容易にアプローチできるユーザーフレンドリーな設計がされています。また、無料のトライアルキットを提供することで、顧客がリスクなしで製品を試すことができる点も、顧客満足度を高める上で有効です。敏感肌向けの無添加処方製品は、健康志向の高い顧客層にアピールできる点も強みの一つです。
関連メンバーであれば把握している基本的な内容ではありますが、改めて、強み・弱み・機会・脅威などが文章化されることで再認識できるだけでなく、チーム間での共有にも役立つはずです。なお、制作現場での活用方法としても、このように吐き出された情報を中心に戦略を立てるというよりは、あくまで戦略を立てる際の判断材料として活用しているような状況です。
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