石井: 2つ目のAIプロダクトは、広告文の自動生成と配信効果の予測を支援する「H-AI SEARCH」です。キーワードを入力すると、あらかじめ設定していた文字数やレギュレーションに沿って広告文が自動生成されるだけでなく、広告効果が点数化されて表示されるようになっています。
事前に広告効果を予測できるようになることで、広告運用効果の最大化につながります。
石井: 今回は、モビリティ業界での事例をご紹介します。「H-AI SEARCH」を導入することで、CTA・CPC・CPAの各指標で、従来の運用よりも大きく成果が出る結果になりました。広告予算も大きく、これまでも検索広告に注力されてきた企業であっても、これだけの成果につながったという事例となっています。
その他、情報通信業界やレンタカー業界、不動産業界など、幅広い業種で活用が進んでいます。もちろん全ての数字が向上するとは限らないのですが、CPAとCVの両方で効果が出る場合やCPAを維持した状態でCVが増加する場合など、効果改善に貢献しています。
モビリティ業界での事例。CTA・CPC・CPAの各指標で大きな成果(出所:AI×デジタルクリエイティブ最前線 〜成果を最大化するオリジナルAIプロダクトおよびAdobe Firefly活用事例〜【セミナーレポート(前編)】)
モビリティ業界での事例。CTA・CPC・CPAの各指標で大きな成果(出所:AI×デジタルクリエイティブ最前線 〜成果を最大化するオリジナルAIプロダクトおよびAdobe Firefly活用事例〜【セミナーレポート(前編)】)尾崎: 3つ目にご紹介するのが、画像の広告効果を予測するAIプロダクト「H-AI IMAGES」です。こちらは、広告の配信前にバナーをアップロードするだけで、ランキングとスコアが予測できるプロダクトになっています。
例えば、新たな広告を配信する前に、既存バナーと新規バナーをアップロードし、その効果を判定。スコアが低い場合は、随時判定しながらデザイナーがデザインをブラッシュアップすることで、出稿前に配信効果を最大限に高めることが可能になるのです。
尾崎: そんな「H-AI IMAGES」の特長は、CTRとインプレッションの二つの指標でスコアを判定していること。安易にCTRだけを指標にして、「良いクリエイティブ=高CTR」とAIが一概に判断するのは危険だと考えているからです(※)。
※良いクリエイティブは媒体AIによってプレースメントが拡張され、インプレッションが増加・CTRは低下するが、悪いクリエイティブは媒体AIによりプレースメントが縮小され、インプレッションが減少・CTRは上昇する傾向にあるため。
また、実際の運用では、“良いクリエイティブはプレースメントが広がる”という基本的なアルゴリズムはあるものの、どの媒体で運用するのかといったプレースメントやターゲティングなどの影響も受けるため、広告効果を判断するのは容易ではありません。だからこそ「H-AI IMAGES」では、媒体によって変動する要素をあえて排除しています。「クリエイティブ単体が持つ力」を純粋に測ることが、クリエイティブの品質アップ、ひいては、パフォーマンスの向上につながるのではと考えています。
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